だから、いつかは行ってみたいと思い、バケットリストに入れていた。
料理を監修した、三つ星のレストランで食べることを。
数ヶ月前に予約して、ようやくその場所に辿り着いた。
料理は、想像を超えていた。
素材、火入れ、味付け、すべてが徹底されている。
そして何より、自分で真似ができると思える一皿はなかった。
わかっても真似できない。
その領域にいること自体が、やはり凄い。
印象に残ったのは料理だけではない。
待ちも無駄もなく、チームの動きは驚くほど滑らかだった。
そこには、はっきりとしたプライドを感じたし、カッコよかった。
その帰り道、ふと実家の野菜を思い出した。
採れたては、やっぱり美味しい。
シンプルだけど、それが一番しっくりくる。
今回ひとつ気づいたのは、鮮度とはエネルギーだということ。
時間とともに、少しずつ落ちていくものだ。
そして、あの三つ星の料理もまた、
技術によって素材の力を引き出し、そのエネルギーを最大限に高めているように感じた。
料理は、味付けで勝負するものなのか。
それとも、素材のエネルギーで勝負するものなのか。
きっと、どちらも正しい。
三つ星の料理は、技術によって素材の力を引き出し、価値を際立たせていた。
一方で、実家の野菜は、何も足さなくても、そのままでエネルギーがある。
アプローチは真逆でも、向かっている先は同じだ。
引き出す力と、もともとある力。
どちらも、確かなエネルギーを感じる。
もしかしたら、幸せとは、エネルギーに触れることのなのかもしれないと思った。
オーティス株式会社 OTIS Co.,Ltd.
角本康司
