これが私は大好きだった。
何度も食べた記憶がある。そして、食べ物で遊ぶなと怒られた記憶も。
ふと気づいたら、小学生の頃を最後に、一度もやっていない。
そもそも嫌いになった記憶もない。
誰かに、やめなさい!と言われた記憶もない。
最後に食べた日の記憶もない。
ただ、いつの間にかやらなくなった。
考えてみると、人生にはこういうことが結構あるのかもしれない。
あんなに好きだったのに、最後の日を知らない。
子どもの頃、最後に公園で遊んだ日。
最後に親と手をつないだ日。
子どもが一緒に遊ぼうと言ってきた最後の日。
最後にランドセルを背負った日は卒業式だと分かるけど、
最後にランドセルを放り投げて遊びに行った日は分からない。
書いていて、切なくなってきた。それだけ大事なんだけど、当たり前だと思っていたのだろう。
またどうせやると思っていたのだろう。
大人になるというのは、今日から大人になります、と何かをやめることではなく、
最後だったことに気づかないまま、少しずつ何かをしなくなっていくことなのかもしれない。
トーストをコーヒー牛乳に浸して食べる。
約40年ぶりに、やってみようと思う。
もし今でもおいしかったら、、、私は、40年間、何をしていたのだろう。
急に勿体ない時間の過ごし方をしていた気がしてきた。
オーティス株式会社 OTIS Co.,Ltd.
角本康司
