「どんなふうに会社のことを決めているんですか?」
そう聞かれることが、最近よくあります。
僕たちの答えは、はっきりしています。
徹底議論。根回し禁止。決まったら、一枚岩で全力で推進。
正直、ラクなやり方ではありません。
時間もかかるし、意見がぶつかることもある。
でも、それでもやる価値があると、僕は信じています。
きっかけは、ある問いからでした。
「自分の子どもを、この会社に入社させたいと思えるか?」
前回のブログでも書いた、この問いが成り立つには、
まず“未来にも会社が存続している”ことが前提です。
だからこそ、私たちは中途半端な意思決定はできません。
私は、経営陣が“自分がリスクを負ってでもしたい意思決定”をできているか?
そこに会社の未来がかかっていると思っています。
だから僕たちは、
多数決も、事前の根回しも、一切やりません。
経営会議の中で、徹底的に議論します。
それぞれの視点から本音をぶつけ合い、掘り下げて、掘り下げて、
全員が「これだ」と思えるまで、とことん話し合います。
そのうえで、全会一致で決める。
そして――
決まったら、一枚岩で、全力で推進します。
そのスピードも、常に問い続けています。
僕たちは今、月2回の経営会議を基本にし、
必要があれば臨時会議も即時開催します。
なぜか?
意思決定のスピードの遅さが、現場を苦しめるからです。
そして、スピードの遅さは、機会を失うことでもあるからです。
どんなに良い提案でも、
「遅い」という理由だけで土俵に立てないことがある。
その悔しさを、僕は何度も味わってきました。
海外の競合がどんどん力をつけてきている今、スピードは価値そのものです。
もちろん、徹底議論にはエネルギーが要ります。
全員一致には時間がかかります。
でも、それでもやる。
それが、未来に向けて僕たちが掲げた“子どもに入社させたい会社”をつくる方法なんです。
正解は、たぶんひとつじゃない。
でも、これが僕たちの選んだ経営スタイルです。
ミクロな技術で、ワクワクしながら、
今日もマクロな感動を届けに行きましょう。
オーティス株式会社 OTIS Co.,Ltd.
角本康司