第102話:誰に聞かれても説明できる会社

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社内の不満や苦情、品質問題、人間関係の悩み。
それらは今まで、上司や同僚、取引先、あるいは飲み屋の席で話されていた。
しかし今は少し違うと、先日あるニュースを見て感じた。
まずAIに相談する人が増えている。

24時間対応。

無料。

怒らない。

否定しない。

しかも、それなりに整理して答えてくれる。

そりゃ相談したくもなる。

 

私は、決してAIが危険だと言いたい訳ではない。

むしろ危険なのは別の方だと思っている。

 

社員がAIに相談したくなるような問題を放置している会社の方である。

品質不正。

ハラスメント。

理不尽なルール。

説明できない慣習。

現場の声を聞かない組織。

そういう問題があれば、人は誰かに相談したくなる。

その相手が上司からAIに変わっただけの話だ。

 

そしてAIは意外と容赦がない。

「それは適切ですか?」

「法令上問題はありませんか?」

「他社では別の運用をしています。」

そんな返答が返ってくるだろう。

正しいかどうかは別として、少なくとも一度立ち止まって考えるきっかけにはなる。

昔なら埋もれていた違和感が、言葉になる時代になった。

 

だからこれからの企業は、

問題を隠す力より、問題を改善する力が問われるのだと思う。

 

ガバナンスも同じだ。

監査のためでも、

株主のためでも、

役所へ提出する資料のためでもない。

誰に聞かれても説明できる状態を維持するためにある。

 

社員に聞かれても。

顧客に聞かれても。

取引先に聞かれても。

そして、AIに聞かれても。

 

AIの時代になって変わるものは多い。

だが、変わらないものもある。

結局、最後に問われるのはAIの性能ではなく、企業としての健全さなのだと思う。

 

そして、その健全さが企業を守る最大の防御にもなる。

ガバナンスの重要性は、これからますます高まっていくのだろう。

 

オーティス株式会社 OTIS Co.,Ltd.

角本康司

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