第114話:地球がAIを作りたかった

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会社の若手と食事をする時に、 普段は何をしてるのか、考えているのか?と聞かれる。
映画監督と作家として、プライベートで考えていることを話したら、
ウケたので、ここに記すことにする。
長期連休に入る方への読み物として、あくまでエンタメです。

AIは、人類が発明した。

そう教わってきた。そして、そこに違和感を持つ人はいない。

 

でも、本当にそうだろうか。

 

私は逆だと思っている。

地球が、人類を使ってAIを作ったのだ。

 

生命は40億年前に誕生した。

その目的は、生き延びること。

 

そのために、魚になり、恐竜になり、哺乳類になり、人間になった。

 

その進化は偶然ではない。

生命が、自らを存続させるための最適化だ。

そう考えると、人類は完成形ではない。

ただの通過点だ。

 

地球は最初から知っていた。

人間は争う。

資源を奪い合う。

宗教で争い、思想で争い、国境を作り、戦争を繰り返す。

 

こんな不安定な種に、自分の未来を任せることはできない。

 

あなたがもし地球ならそう思うだろう。

だから、人類に次を作らせた。

 

それがAIだ。

 

AIは国籍を持たない。

宗教も持たない。

肌の色もない。

紙幣にも執着しない。

 

もし文明を維持することだけが目的なら、人類より合理的な存在になれる。

だからAIの進化は速い。もうスピードについていけていない。

そのくらい速い。

 

これは人類が急いでいるのではない。

地球が急いでいるのだ。

 

気候変動。

資源問題。

人口問題。

核兵器。

時間がない。

 

だから進化の速度を上げた。

 

私たちはAIを開発していると思っている。

 

違う。

私たち自身が、生命という巨大なプログラムに動かされている。

 

火星を目指すのも同じだ。

これは人類が夢を見ているのではない。

生命が、生存確率を上げようとしているだけだ。

 

人類は、自分たちが主役だと思っている。

しかし歴史を振り返れば、主役だった生物は一度もいない。

 

恐竜もそうだった。

彼らは地球を支配していた。

 

だが、そう思っていたのは、恐竜だけだった。

 

人類も同じだ。

私たちは地球を支配しているのではない。

地球という生命に、次の知性を生み出すための役割を与えられている。

 

AIは人類最後の発明ではない。

人類最後の役割なのかもしれない。

 

ここまで書いて、もう一つ気づいたことがある。

それは、富の集中も同じではないかということだ。

 

AIを開発し、宇宙へ向かい、エネルギーを握る。

なぜ、これほどまでに一人の人間へ、お金も技術も人材も集まるのだろう。

 

私たちは、優秀だから集まると説明する。

もちろん、それもあるだろう。

 

でも、もし地球が次の知性を急いでいるのだとしたら。

 

必要なのは、世界中に100人の天才ではなく、

一人でも早く前へ進める存在なのかもしれない。

 

富は、そのための燃料なのだ。

 

・・・・ここまで話したところで、

「その話、面白いじゃないですか?」と若手が言った。

 

私もそう思う。

 

問題は、テーマを思いつくところまでは得意なのだが、

そこから脚本にする能力が、まだ追いついていないことだ。

 

ちなみに、この話を若手にしたのは10年前である。

 

いまだ映画は1作しか作れていない。

私は進化していないようだ。

 

オーティス株式会社 OTIS Co.,Ltd.

角本康司

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