私はあります。
「この犬がなついたのは、お前がはじめてだよ」
これです。
映画やドラマでは、たまに見る。
誰にも心を許さない犬。
飼い主以外にはめちゃくちゃ吠える。
近づけば、ウッ―と、威嚇する。
そんな犬が、なぜか主人公にだけ近づいていく。
そして、尻尾を振る。
それを見た飼い主が驚いて言う。
「この犬がなついたのは、お前がはじめてだよ」
これが私は言われたい。
ものすごく言われたい。
犬に好かれたことよりも、
この人には何かある、と犬に認定された感じがいい。
しかし、これまでの人生で犬には何度も会っているが、一度も言われたことがない。
だいたい普通になつく。
私にもなつくし、隣の人にもなつく。
犬として、とても健全であり、それが犬だと思う。
だから、この言葉を言われるためには、私より先に犬側にかなり特殊な事情が必要なのだと思う。
人間嫌い。
警戒心が強い。
誰にも近づかない。
そんな犬との出会いが必要になる。
そう考えると、なかなかハードルが高い。
でも、いつか言われてみたい。
「この犬がなついたのは、お前がはじめてだよ」
その時は、「そうか?」 と冷静に答えたい。
オーティス株式会社 OTIS Co.,Ltd.
角本康司
