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【人手不足の真実】海外生産の限界と、納入形態から見直す製造自動化の話

材料・加工技術

公開日:

人口減少は、製造業を直撃しています。
現場では「人が足りない」「採用できない」「技能継承できない」という悲鳴が日常になりつつあります。
「人手がないなら、海外で作れば?」、それはもう通用しない時代です。

たとえば:
 • 中国の人件費はこの10年で2倍以上に上昇(JETRO調査)
 • 物流遅延により、生産量7.3%減/価格1.8%上昇(国際分析)
 • 海外生産比率は36%だが、拡大には慎重な企業が増加(JBIC)
 • 製造業PMIは48.9で 材料・人件費・物流コストの三重苦(2025年7月時点)
つまり、国内で最初から自動化を前提に設計しないと、採算が合わないか、作る人がいない時代に突入しています。
…そんなことは、「言われなくても分かっている」という声もあるでしょう。
しかし、では実際に行動に移した企業はどれだけあるでしょうか?
知っていることと、やっていることの間には、深い溝がある。

いま求められているのは、納入形態や工程設計を現場視点で根本から見直す勇気です。

■なぜ自動化が上手くいかないのか?

オーティスにも多く寄せられるご相談のなかで、自動化がうまくいかない理由には共通点があります。
① 手作業前提の部品設計がそのまま使われている
 • 試作段階では人手で問題なかったものが、量産時の自動化に入ると途端にトラブルに。
 • ピックアップできない/剥がれない/ズレる/搬送エラーなど、現場では「設計通りなのに動かない」現象が多発します。

 

② 納入形態(シート供給)を無理に自動対応させている
 • 元々人が1枚ずつ扱う設計だった部品を、機械にそのまま流して詰まる、貼れない、誤差が蓄積する。
 • 特に粘着材や柔らかい素材では、リール搬送での反り・静電気・巻き癖が大きな課題になります。

 

③ 顧客からの仕様書に「手作業前提」が残っている
 • 自動化を前提としていない寸法公差や剥離設計、貼り順などが「前提条件」として仕様に含まれており、製造側が提案できずに縛られてしまうケースが非常に多くあります。

 

④工程の上流(試作)と下流(量産)が分断されている
 • 開発・試作段階では想定されていなかった自動化条件が、量産になってから初めて問題として顕在化。
 • 結果として「自動機に合わせた再設計」が間に合わず、人の手に戻る・コストが跳ねる・歩留まりが落ちるという悪循環に。

■オーティスの解決アプローチ:「最初から」設計する

オーティスでは、自動化・省人化の時代に対応するために、以下の3つの視点で対応しています:
1: 工程材の最適化
 ・ 粘着剤、剥離フィルム、積層素材を、自動搬送・貼り合わせ工程に合わせて設計
 ・ 剛性、滑り性、離型性、寸法安定性など、工程条件に合わせた材料提案


2: 納入形態の再設計
 ・ シート納品からリール供給へ変更し、自動ラインに対応
 ・ 積層ズレを防ぐためのカット形状設計やガイド構造も提供


3:製品設計を“使われ方”から逆算
 ・ 試作初期から、「どんな自動機でどう使われるか」をヒアリング
 ・ 自動化の動線・誤差吸収設計・金型構造まで逆算して設計

■事例紹介:医療機器メーカーの自動化支援

ある大手医療機器メーカー様からのご相談。
「省人化ラインでテープ部品が詰まる」という課題が発生していました。
原因は明白でした。
本来、手作業向けに設計された部品を、無理に自動化ラインに適用しようとしていたのです。


オーティスでは:
 ・ 剥離フィルムを変更し、リール仕様での供給へ移行
 ・ スリット設計+積層順変更により、反りと静電気トラブルを抑制
 ・ 実機をお借りしながら、現場テストでのリアル検証+改良
結果:稼働率は40% → 99%超へ大幅改善。別製品でも設備まで含めた引き合いが発生

■まとめ

これからの製造現場では、一時的なコストよりも継続的な工程安定性が問われます。
 ・ 人がいなくても動く仕組みを持つ
 ・ 海外に頼らず、国内で短納期・高精度を実現できる体制を持つ
 ・ 「図面通り」ではなく、「使われ方通り」の提案力を持つ
それらを実現するには、材料・金型・納入形態までを一体で考える設計力が必要です。

 

こんなお困りごとは、ぜひ一度ご相談ください
 ・ 「今の納入形態では自動化に合っていないかも…」
 ・ 「リール供給に切り替えたいけど、工程が不安定になるのが不安」
 ・ 「素材や剥離フィルムが自動搬送でトラブルを起こしている」
 ・ 「“最初から自動化を前提に設計したいけど、どこから始めればいいのか分からない」

 

コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。

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