TECH COLUMN 技術コラム

なぜオーティスは設備を自分たちで作るのか? ニッチな部品と特殊材料を支える、静かな技術力

材料・加工技術

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はじめに
「生産設備は買うもの」多くの製造業では、そう考えるのが一般的かもしれません。
しかし、オーティスでは設備そのものを自社で開発・改造し、国内外のすべての工場に同じ仕様で展開しています。
なぜそんなことをしているのか?
それは、私たちが作っている製品が、既製設備では対応できないニッチで繊細な世界だからです。

世の中に売っていない部品を、どうやって作るか?

オーティスが手がけているのは、市販部品ではなく、顧客ごとのカスタム仕様部品です。
たとえば…
・まだ量産実績がない、超薄・超脆の新素材
・静電気や反りに極度に弱い積層構造のフィルム
・±0.05mm以下の極狭公差の貼り合わせ部品 など
こうした製品を扱うには、「設備に合わせた設計」ではなく、「製品に合わせて設備を設計する」という発想が不可欠になります。
つまり、私たちは製品を作る前に、製品を作れる設備そのものを先に作っているのです。

設備開発のメリット|オーティスが選ばれる理由

1. 生産効率と品質安定を両立できる

市販の加工設備は汎用性を重視しているため、特殊な製品にはやや合わないことが多いです。
オーティスでは、製品特性・材料・段取り・精度条件に最適化した設備を自社で設計・改造し、現場に導入。
その結果:
• ハンドリングミスや破損リスクを大幅に低減
• 設備側で工程誤差を吸収し、安定した量産体制を構築
• 金型・搬送・加工タイミングまで連携した一体設計
結果:歩留まりが安定し、無理な品質基準にも対応できる工程になる

2. どの国でも同じ品質が出せる設備構成

オーティスの工場は日本・中国・タイにありますが、すべて同じ設備構成・制御ロジック・段取り思想で統一されています。
そのため、たとえば日本で立ち上げた製品をタイに移管しても、
• 同じプログラム
• 同じ操作性
• 同じ加工品質
が維持でき、拠点間の製品移管でもリスクや品質差が生じにくいのです。
グローバル生産時の「拠点が違うと仕上がりも違う」という不安を解消できます。

3. 現場の知見が「進化する設備」に蓄積される

自社開発の設備は、改良や進化が止まりません。
• 特殊材料に合わせた温湿度や静電気対策
• 毎回バラつきやすい部品の自動センシング補正
• 新しい貼り合わせ工程に合わせたステージ動作のカスタム制御
こうした機能改善を実際の現場課題ベースで反映し続けることで、
オーティスの設備は「完成品」ではなく、「進化し続ける道具」になっています。

外部設備とのハイブリッド活用も、合理的に判断

すべてを自社で作るわけではありません。
外部の方が早い、圧倒的に機能が優れている、経験値が必要と判断した場合は、当然ながら購入・導入を選択しています。
特に:
・検査機器・測定機器(寸法・外観・画像処理)は、顧客が使用する設備と精度を揃えないと、検査結果にズレが出る可能性があるため、外部製品を積極的に導入しています。
信頼性と再現性重視で、専用メーカーと協業することもあります。
オーティスの方針は「自社開発できるから偉い」ではなく、「顧客品質を実現できる手段が何か」を正しく選ぶこと。

まとめ「オーティスに頼めば、設備ごと持ってきてくれる」安心感

オーティスが設備を自社で開発するのは、単にこだわりではありません。
 • 市販設備ではできないことを、できるようにするため
 • どの拠点でも品質・仕様を揃えるため
 • 難しい素材・厳しい公差に、真正面から対応するため
そして何より、「こんな製品、加工できる会社あるの?」という問いに「できます!」と即答するためです。
オーティスは、製品だけでなく、「その製品を作る設備」ごと提案・実装できる体制を持っています。
設備開発力こそが、私たちの部品を支える最大の裏側の技術です。

 

コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。

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