エッチングの特徴
エッチングは、材料表面にレジストを形成し、不要部分を薬液やプラズマで化学的に除去する方法です。
メリット
● 金型不要で初期費用が小さい
● 数µm単位の微細形状が可能
● バリや歪みがほぼなく、光学部材や電子部品に適している
デメリット
● 厚みのある材料や複層材には不向き
● サイドエッチにより断面がテーパー状になりやすい
● 部品はシート形式で供給されるため、次工程の自動化には組み込みにくい
● ロットが増えると薬液処理などのランニングコストが上昇する
エッチングは「単層材・少量・高精度」に適した方法です。
プレス加工の特徴
プレス加工は、金型とプレス機を用いて材料を機械的に打ち抜き・成形する方法です。
メリット
● 高速かつ大量生産が可能
● 内製金型で±0.05mm以下の精度も実現可能
● 部品をリール形式で供給でき、次工程の自動化に直結
● 複層化された材料も一度に打ち抜けるため、層ズレや変形を抑えられる
デメリット
● 金型製作に初期費用がかかる
● 設計変更の柔軟性はレーザーやエッチングに比べると低い
プレスは「量産効率」と「複層材対応力」を兼ね備えた方法です。
コスト構造の違い
エッチングは「イニシャルコストが小さい」反面、「ランニングコストが高い」構造を持っています。
少量試作や特殊な高精度用途には適していますが、量産に入ると割高になりがちです。
プレス加工は「イニシャルコストが大きい」一方で、「ランニングコストが低い」構造です。
量産規模に入れば1個あたりの単価を大幅に下げられるため、中〜大ロットでは圧倒的に有利です。
複層材加工はプレスにしかできない領域
近年の部品は単層ではなく、粘着剤・フィルム・金属箔などを組み合わせた複層材が増えています。こうした多層構造を精度良く加工するのは、エッチングでは不可能です。異なる材質が混在すると化学的な反応を揃えられず、均一な形状にできないからです。
プレス加工なら、複層材を機械的に一度で打ち抜くことができ、層ごとのズレを抑えながら設計通りの形状を再現できます。オーティスは自社金型技術と複層材の加工ノウハウを組み合わせ、他方式では難しい領域を量産レベルで実現しています。さらにリール供給によって、次工程の自動化まで見据えた提案が可能です。
まとめ
エッチングは「高精度・少量・単層材」に適した方法であり、プレス加工は「量産効率・複層材対応・自動化適応」に優れた方法です。
そして、この両者の間にある境界領域こそ、オーティスが最も力を発揮できるフィールドです。
「エッチングではコストが高い」「プレスでは精度や複層材が不安」と感じるときこそ、ぜひオーティスにご相談ください。
私たちは、精度・コスト・供給形態・自動化対応までを見据えた総合的な解決策をご提供します。
コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。



