【1】パッケージ基板とは何か
パッケージ基板とは半導体チップとプリント基板をつなぐ中間基板。
役割:
・信号配線
・電源供給
・チップ固定
・熱分散
電子機器の中ではチップとマザーボードの橋渡しをする。
【2】パッケージ構造の基本
半導体製品は
・チップ
・パッケージ基板
・プリント基板 の3層構造。
流れ:
チップ → パッケージ基板 → システム基板
この構造が電子機器の基本。
【3】ABF基板
高性能チップで使われる基板。
ABFとはAjinomoto Build-up Filmという絶縁材料。
特徴:
・微細配線
・高多層構造
・高信頼性
CPUやGPUなど高性能プロセッサの標準基板。
【4】高多層基板
先端チップでは配線数が膨大。
そのため
・10層
・20層
・30層以上の多層基板が使われる。
層数が増えるほど
・信号配線
・電源安定性 が改善する。
【5】微細配線技術
パッケージ基板でも微細化が進む。
代表指標:
・ライン幅
・スペース
近年では10µm以下の配線も使われる。
これは高密度チップ接続のため。
【6】RDL(再配線層)
RDLとはRedistribution Layer
チップの接続位置を外部配線へ再配置する層。
役割:
・チップ接続拡張
・Fan-outパッケージ
・高密度接続
先端パッケージでは重要な技術。
【7】AIチップと基板の重要性
AIチップでは
・高電流
・高信号速度
・巨大チップが問題になる。
そのため基板には
・低ノイズ
・低遅延
・高電流対応が求められる。
【8】HBMとインターポーザ
AIチップではHBM(High Bandwidth Memory)が使われる。
HBMでは
・GPU
・メモリをシリコンインターポーザで接続する。
これは2.5Dパッケージ技術。
【9】主要パッケージ基板メーカー
代表企業:
・Ibiden(日本)
・Shinko(日本)
・Unimicron(台湾)
・Nan Ya PCB(台湾)
日本企業は高性能基板で強い。
【10】供給制約問題
AIブームでパッケージ基板が不足。
原因:
・HBM需要
・GPU需要
・製造設備不足
このため基板が半導体供給のボトルネックになることもある。
【11】今後の基板技術
次世代技術。
・ガラス基板
・高周波基板
・光インターポーザ
・液冷パッケージ
半導体性能はパッケージと基板で決まる時代になっている。
【まとめ|8-8】
・パッケージ基板はチップとシステムの橋渡し
・ABF基板が高性能チップの標準
・微細配線と多層化が進む
・AIチップでは基板性能が重要
・日本企業が高性能基板で強い
【理解チェック】
1.パッケージ基板の役割は何か?
2.ABF基板が使われる理由は何か?
3.AIチップで基板技術が重要になる理由は?
コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。
※本記事は教育・啓発を目的とした一般的な技術解説であり、特定企業・製品・技術を示すものではありません。
