レーザー加工の特徴
レーザー加工は、高出力レーザーを照射して材料を溶融・蒸発させ、狙った形状を切り出す方法です。
メリット
o 金型が不要で初期費用が小さい
o CADデータをもとに即加工でき、設計変更にも柔軟に対応可能
o 複雑形状や少量試作に強い
デメリット
o 熱の影響によって、焦げや変質、バリが発生する可能性
o 大量生産では加工速度がネックになる
o 複層化された材料(粘着剤+フィルム+金属箔など)は、層ごとの溶け方が異なるため、精度良く加工するのが難しい
レーザーは「スピード感のある試作や単層材の少量加工」に最適な手法です。
プレス加工の特徴
プレス加工は、金型とプレス機で材料を打ち抜きや成形する機械的な方法です。
メリット
o 高速かつ大量生産に対応可能
o 内製金型を駆使し、±0.05mm以下の精度も実現可能
o リール供給により、次工程の自動化に直結
o 複層材でも一度に打ち抜けるため、層ズレや変形を抑えた加工が可能
デメリット
o 金型製作に初期投資が必要
o 設計変更には金型修正が伴うため柔軟性が低い
プレスは「量産効率」と「複層材対応力」を兼ね備えた手法です。
コスト構造の違い
レーザー加工は金型が不要で、試作や小ロット生産には適しています。しかしロットが増えると、加工時間とともにコストが上昇します。
一方プレス加工は金型製作に費用がかかるものの、量産に入れば1個あたりのコストを大幅に削減できます。
つまり、レーザーは「イニシャルコスト小・ランニングコスト高」、プレスは「イニシャルコスト大・ランニングコスト低」という構造を持っています。
複層材加工はプレスにしかできない領域
近年の部品は、単層ではなく「複層化」されるケースが増えています。例えば、粘着剤層とフィルム層を重ね、その上に金属箔を組み合わせるといった多層構造です。
こうした複層材を精度良く加工するには、レーザーやエッチングでは不向きです。レーザーは層ごとに熱反応が異なり、剥離や焦げが発生しやすい。
エッチングはそもそも異種材の組み合わせに対応できません。
対してプレス加工は、複層材を機械的に一度で打ち抜けるため、層ズレを抑え、設計通りの形状を維持できます。
オーティスは自社金型の精度追い込み技術とラミネート材への豊富な知見を組み合わせることで、他方式では不可能な「複層材の高精度量産」を実現しています。
まとめ
レーザー加工は試作や単層材に適した柔軟な手法、プレス加工は量産効率と複層材対応を得意とする手法です。
そして、「複層材を精度良く量産する」という領域は、まさにオーティスのプレス技術にしかできない強みです。
「試作はレーザーで良いが、量産はどうする?」「複層材を精度良く自動化ラインに乗せたい」、そんな課題に対して、オーティスは最適な解を提示します。
コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。



