【1】半導体製造の特徴
半導体製造は極めて高精度な加工産業。
特徴:
・ナノメートル精度
・数百工程のプロセス
・クリーンルーム環境
この高精度を維持するため多くの資源が必要になる。
【2】電力消費の大きさ
半導体工場は巨大な電力消費施設。
主な電力消費源:
・製造装置
・クリーンルーム空調
・排気処理設備
先端ファブでは数十万世帯分の電力を消費することもある。
【3】水資源の大量使用
半導体製造では超純水(UPW)が大量に使われる。
用途:
・ウェハ洗浄
・薬液洗浄
・装置洗浄
先端工場では1日数万トンの水を使用する場合もある。
【4】化学物質の使用
半導体製造では多くの化学物質が使われる。
例:
・酸(硫酸、フッ酸など)
・有機溶剤
・フォトレジスト
・特殊ガス
これらは適切な管理が必要。
【5】温室効果ガス排出
半導体製造では温室効果ガスも発生する。
例:
・PFCガス
・NF3
・SF6
これらはCO₂より温室効果が高いものもある。
【6】環境規制の強化
各国で環境規制が強化されている。
主な規制対象:
・温室効果ガス
・化学物質
・廃棄物
半導体企業は環境管理の高度化を求められている。
【7】半導体産業の社会的責任
半導体企業には技術開発だけでなく社会的責任も求められる。
例:
・環境保護
・安全管理
・地域社会への配慮
これらは企業評価にも影響する。
【8】半導体の環境貢献
一方で半導体は環境問題の解決にも貢献している。
例:
・EV(電気自動車)
・再生可能エネルギー
・省エネデータセンター
半導体は環境問題の原因でもあり解決策でもある。
【9】グリーンファブの概念
近年、グリーンファブという考え方が広がっている。
内容:
・再生可能エネルギー
・水リサイクル
・省エネ装置
環境負荷を最小化する工場設計。
【10】半導体企業の環境目標
多くの半導体企業が環境目標を掲げている。
例:
・カーボンニュートラル
・水使用量削減
・廃棄物削減
これらは企業戦略の一部になっている。
【11】環境と技術の両立
半導体産業では技術進化と環境保護を同時に進める必要がある。
つまり
・高性能半導体
・低環境負荷製造 を両立することが今後の重要課題。
【まとめ|9-1】
・半導体製造は資源消費が大きい
・電力・水・化学物質を大量使用
・温室効果ガス排出も問題
・環境規制が強化されている
・半導体は環境問題の解決にも貢献
【理解チェック】
1.半導体工場が大量の電力を消費する理由は何か?
2.超純水はどの工程で使われるか?
3.半導体産業が環境問題と関係する理由は何か?
コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。
※本記事は教育・啓発を目的とした一般的な技術解説であり、特定企業・製品・技術を示すものではありません。


