TECH COLUMN 技術コラム

脱炭素から求められる素材 

EV・車載部材

公開日: 更新日:

おはようございます。
フィルム加工、テープ加工のオーティス株式会社が関わる
市場動向や技術についてのブログを配信します。

最近よく耳にする「脱炭素』などの動きを背景に、

銅の国際価格が急騰しているのは、ご存知でしょうか?

 

世界が目指す「脱炭素」の先に来る「電気エネルギー社会」は、

温室効果ガスを減らす半面、多種類の金属を大量に消費する社会でもあります。

 

銅価格の高騰の要因のひとつは、

新型コロナウイルスによるパンデミックの影響で

銅鉱山が閉鎖されたことがあげられます。

 

一方、世界的な「脱炭素化」への動きでも大きな要因のようです。

 

化石燃料に依存しないエネルギーへの転換のため、

スマートグリッド(次世代送電網)や風力タービンなどの環境インフラが必要となります。

 

銅は導電性が高く発電設備に必要なエネルギー消費量も低減できることから、

送電線の材料に多く用いられています。

 

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの予測によると、

送電線を中心とした銅の需要は2050年までに現在の2倍の360万トンを予測されています。

 

脱炭素の動きが顕著な自動車の電動化にいても、

車内に張りめぐらす銅線(ワイヤーハーネス)が多く、駆動するモーターは、

磁力を生み出すために銅線を巻き、電子基板のパターンもほとんど銅で作られています。

 

こういった背景から、銅の価格高騰を契機に代替素材を探る

技術開発の競争が活発になっております。

 

例えば、「アルミニウム」への代替。

 

最近では、ダイキン工業様が、主力のエアコンに使う銅の量を、

年9万トンから半減させる。という新聞記事が印象深かったです。

引用:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF278HB0X20C21A7000000/

 

アルミニウムだけでなく、銅の100倍の電流を流せると言われる

カーボンナノチューブも注目される銅代替材料のひとつです。

 

まだ開発途中ではあるものの、

複合材料化で実用化に向けた開発等も進んでおります。

 

アルミニウムやカーボンナノチューブ等は

銅と比較しても非常に軽量であることからも

EVにおいても採用されているワイヤーハーネスを

銅からこれらの材料を採用することで軽量化を目指し、

軽量化に伴う燃費向上への開発競争もより活発化していくもと思われます。

 

このような脱炭素に向けた情勢から、

当たり前とされてきた素材を変えていく(見直す)時期が来たと思っております。

 

フィルム加工、テープ加工のオーティス株式会社では、

今回ご紹介した銅や、アルミニウムといった金属箔の打ち抜きもしております。

 

オーティス株式会社の強みとしては、

設備~金型~生産までを一貫して設計~製造まで対応できる事です。

 

今検討している素材を、こんな素材に変更できるかな?

この素材でも試してみたいな?など些細なことでも構いません。

 

何かお困りごとがございましたら、

是非、お気軽にお問い合わせください。

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