TECH COLUMN 技術コラム

8-5. OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)

材料・加工技術

公開日:

半導体は、ウェハ上で回路が完成しただけではまだ製品ではない。
チップを切り出し、外部と電気的に接続し、保護し、性能を検査して初めて電子部品として出荷できる。
この工程を担うのがOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)である。

【1】OSATとは何か

OSATとは半導体の後工程を専門に行う企業。

主な役割:

・パッケージング(Assembly)

・電気テスト(Test)

・信頼性評価

FablessやIDMからウェハを受け取り、最終半導体部品に仕上げる。

【2】後工程の基本フロー

後工程の代表的な流れ。

・ウェハテスト(Wafer Probe)

・ダイシング(チップ切断)

・ダイアタッチ

・ワイヤ接続 / バンプ接続

・封止(モールド)

・最終テスト

ここで不良チップが除去される。

【3】OSAT企業の代表例

世界の主要OSAT企業。

・ASE Technology(台湾)

・Amkor(米国 / 韓国)

・JCET(中国)

・SPIL(台湾)

特にASEは世界最大のOSAT企業。

【4】なぜOSATが存在するのか

理由は大きく3つ。

・後工程設備が高額

・パッケージ技術の高度化

・量産規模のメリット

Foundryが前工程に集中するため、後工程を外部委託する構造が成立した。

【5】パッケージングの役割

パッケージの役割は4つ。

・チップ保護

・電気接続

・熱放散

・機械強度確保

つまり半導体を使える形にする工程。

【6】パッケージ技術の進化

従来パッケージ:

・ワイヤボンディング

・QFN

・BGA

先端パッケージ:

・Fan-out

・2.5D

・3D積層

・HBM

性能向上の鍵はパッケージ技術になりつつある。

【7】AI時代とOSAT

AIチップでは

・巨大チップ

・超高電流

・高熱密度 が問題になる。

そのため

・HBM積層

・2.5Dパッケージ

・大型インターポーザ など>後工程が性能を左右する。

【8】OSATとFoundryの関係

従来は

Foundry→ ウェハ製造

OSAT→ パッケージ という分業だった。

しかし最近はFoundryがパッケージに参入。

例:

・TSMC CoWoS
・Intel Foveros

競争構造が変化している。

【9】OSATのビジネスモデル

OSATの収益構造。

・大量処理

・低コスト

・高歩留まり

 利益率はFoundryより低い。

そのため生産効率が重要。

【10】OSATの技術課題

主な課題。

・熱管理

・電源ノイズ

・信号遅延

・高密度配線

AIチップでは熱設計が最大課題。

【11】OSATの未来

今後の方向。

・3Dパッケージ

・Chiplet接続

・光I/Oパッケージ

・液冷パッケージ

パッケージは最後の性能ボトルネックと言われる。

【まとめ|8-5】

・OSATは半導体後工程専業企業

・パッケージとテストを担当

・チップを製品化する工程

・AI時代はパッケージが性能を左右

・Foundryとの競争が激化

【理解チェック】

1.OSAT企業の主な役割は何か?

2.なぜAIチップではパッケージが重要になるのか?

3.FoundryとOSATの関係はどのように変化しているか?

 

 

 

 

コラム監修:角本 康司 (オーティス株式会社)
語学留学や商社での企画開発を経て2011年にオーティス株式会社入社。経営企画部を中心に製造・技術部門も兼任し、2018年より代表取締役として事業成長と組織強化に努めている。

 

※本記事は教育・啓発を目的とした一般的な技術解説であり、特定企業・製品・技術を示すものではありません。

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